BIMを経営に取り入れるための仕組みづくり
BIM活用を積極推進する某企業では、各現場や全国の支店へのスムーズなBIM普及と建設生産効率の向上が課題にあげられていました。PLSは、同企業における従来の建設プロセスの抜本的な見直しを行い、協力会社を含めた新たな建設プロセスとBIM活用状況に応じたオリジナルのBIMガイドラインを策定し、BEP運用定着までを実案件ベースでサポートすることで、BIM共通ルールのもとで実行されるBIMプロジェクトによる生産効率向上を実現しました。
【導入STEP1】
BIM導入を成功に導くためにまず必要なプロセスは、BIMに対する全社員の認識を正しく整えることです。スタート段階として、経営者・従業員・協力業者も含めた「BIM勉強会」を開催。参加者が数百人に及ぶ場合は、複数回にわたり実施されることもあります。ここでもっとも重要なポイントは、経営者がトップメッセージとしてBIM導入の意義を全社員に正確にインプットすること。BIM活用に向けて会社全体が舵を切っていくことを経営者自身が宣言し、BIMに関する取り組みが会社全体の経営方針であることを全社員にしっかりと認知させなければなりません。集合型の勉強会を通して伝達する場合もあれば、トップメッセージビデオを作成し、全社員へ一斉配信することもあります。
【導入STEP2】
全社員のBIMに対する認識を整えることができたら、「管理者向けBIM研修」を実施します。実業務において必ずしもBIMツールに触れるとは限らない管理者についても、BIMツールの特徴やその実行プロセスの進め方を実体験することは各組織の長として重要なことです。各部署が抱えている課題を出し合い、BIM活用による解決の可能性を議論する「管理者向けBIM研修」を通し、各管理者の意識が変わり、部署の枠を横断したBIMチームの礎が形成されていきます。
BIM導入から定着までトータルサポート
【導入STEP3】
各部署の管理者の意識が統一できたら「実務者BIM研修」を実施します。設計部・工事部・積算部が、同一プラットフォームでBIMコラボレーションを体験しながら、BIMによる設計プロセス・施工管理プロセスを実践的に学んでいきます。また同時に、フロントローディングを実現するための社内ルールを議論していきます。例えば、オペレータが入力したBIMモデルから算出される数量。「その数量が正しいかをどの部署の誰がチェックをするのか?」「その数量から算出されたコスト情報に誰が責任を持つのか?」などを議論していきます。
【導入STEP4】
基礎学習が終了したら次は実践を通じたトレーニングです。OJT(オンザジョブトレーニング)により実際のプロジェクトをわれわれのスタッフと共に進めながら、今までのプロセスとBIMによる新しいプロセスのギャップ分析・効果検証を行っています。また、BIM導入を成功に導くには、協力業者との連携が欠かせません。実際のプロジェクトを通じて、協力業者とのデータの受け渡しルール等も含め整備を進めていきます。
【導入STEP5】
ギャップ分析と効果検証の方法が身についたら、最適化されたプロセスをBEPやEIRにまとめていきます。これらは、BIMガイドラインと共に整備が進められ、組織におけるBIMスタンダードを規定していくものです。BIMによる建設プロセスは、各プロセスの実施時期が大きく異なります。最適化されたプロセスを実施していくために組織変更等の施策が必要になることがあるため、われわれが適宜経営者との協議の場を設け、会社としての変革をサポートしながら成功に向けて伴走してまいります。
【参考記事】岩堀建設様(埼玉)BIM本格始動
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